七河 迦南 『七つの海を照らす星』

 第18回鮎川哲也賞受賞作。

書評雑誌で、同じ作家の別作品 『アルバトロスは羽ばたかない』(東京創元社)が取り上げられていました。

調べてみると、『アルバトロス~』は続編であるらしい。

というわけで、前作でデビュー作である、この『七つの海を照らす星』から先に読んでみました。

    

 舞台は、児童養護施設「七海学園」。

さまざまな事情で家庭では暮らせない、2歳~高校3年生までの子どもたちが暮らす施設です。

 語り手である北沢春菜は、24歳。

学園に勤務する新米保育士です。

物語は、学園の子どもたちに関わる謎をめぐり、春菜が奮闘していくことで進んでいきます。

春菜は実は名探偵でもあったのです。


 …と言えることができればいいのですが、残念ながらそうではありません。

真の名探偵は、児童福祉司の海王さん。

普段は児童相談所に勤務しています。

春菜や学園の保育士たちにとっては困った子でも、海王さんの手にかかれば、とたんに別の一面が顔を出すのです。

 この本には、そんな話が7つ収められています。

通して読めば、驚きの仕掛けも。

 舞台が舞台だけに、重い話にもできたはずなのに、血生臭い話もなく、一見しんどそうな話もさらっと流す、「日常の謎」系の作品です。

七河 迦南
東京創元社
発売日:2008-10


『七つの海を照らす星』収録作品
第一話 今は亡き星の光も
第二話 滅びの指輪
第三話 血文字の短冊
第四話 夏期転住
第五話 裏庭
第六話 暗闇の天使
第七話 七つの海を照らす星


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